2023.11.17更新
金庫の専門家が教える「金庫の処分方法」
金庫の処分方法としては、大きく以下5つが挙げられます。
- 金庫の専門業者に処分してもらう
- 金庫を購入したお店に引き取ってもらう
- 不用品回収業者に引き取ってもらう
- リサイクルショップで処分する
- フリマアプリ・ネットオークションに出品する
金庫を処分する際に注意しなければならないことは、粗大ごみとしては出せないケースが多い点です。
耐久性の高い金庫の多くは、鋼材や特殊合金が使われた「耐火金庫」や「防盗金庫」と呼ばれる種類の金庫です。これらの金庫は自治体での処分が難しく、産業廃棄物扱いとなるため、ほとんどの自治体で回収をNGとしているのです。
ミニ金庫や手提げ付きの金庫など、コンパクトサイズの金庫であれば、自治体でも回収してくれることがあります。たとえば大阪市のホームページには、手提げ金庫は収集可能との記載があります。(2023年11月時点)
しかし処分したい金庫が耐火金庫や防盗金庫の場合、誤って粗大ごみ回収場に出してしまうと、不法投棄となってしまう恐れがあります。そのため金庫の処分は、費用を支払って業者に任せる形が基本となるのです。
ただ、業者に依頼する場合でも、注意しないと余計にお金がかかったりすることも…。そこで今回は、年間約1500件の金庫処分のお問い合わせを受ける「金庫110番」スタッフ宮本が、スムーズに金庫を処分するコツをお伝えします。
安心・安全に金庫を処分する方法、また気になる処分費用を知りたい方はぜひチェックしてみてください。
なお、私たち金庫110番でも不要になった金庫の処分・引き取りを承っています。
金庫鍵開けのプロも在籍しているので、「中身を取り出して処分したいけど、番号がわからなくて困っている」といった場合でもお任せください。
▶︎「いますぐ金庫を処分したい!」とお急ぎの方は、コチラからご相談ください。
お見積もり無料ですので、「ウチの金庫も引き取ってもらえるのかな…」と不安な方もお気軽にご相談くださいね!
金庫の処分方法は5つ
金庫を処分する方法は、以下5つが基本となります。
- 金庫の専門業者に処分してもらう
- 金庫を購入したお店に引き取ってもらう
- 不用品回収業者に引き取ってもらう
- リサイクルショップで処分する
- フリマアプリ・ネットオークションに出品する
この中では、金庫の専門業者に引き取ってもらうのがもっとも安全かつ確実です。ただ、いずれの方法にもメリット・デメリットがあるので、そちらも確認していきましょう。
金庫の処分方法①専門業者に引き取ってもらう
金庫の処分で一般的なのは、金庫の専門業者に処分を依頼することです。なぜなら、金庫は扉が開かない状態では処分できないからです。
古い金庫の処分でありがちなのが、金庫のカギが開かないというパターン。金庫が開けられないと産業廃棄物としても処分できないため、金庫のカギ開けとセットで対応してもらえる金庫業者に問い合わせ、引き取ってもらうことが、金庫処分で一番確実な方法なのです。
もちろん「金庫の中身を取り出した後に処分してほしい」といった場合でも金庫業者であれば対応できますよ。
また専門業者であれば、運び出すのが難しい大きな金庫でも引き取れるので、金庫業者に依頼すると作業もなくとてもラクちんです。
ただし……。金庫の回収業者もピンキリです。電話口で「その金庫なら◯円で引き取りますよ!」と言っておいて、いざ引き取りに来てからどんどん追加料金を請求する業者も少なくありません。
金庫業者に処分を依頼する時は、実績が多く、しっかり現物を見て見積もりを出してくれる業者に依頼しましょう。
私たち金庫110番でも、現物を確認した上で金庫の処分引き取りを行っています。
「何が何だかわからないままお金を払うことになってしまった…」なんてことにならないよう、「何にどのくらいの料金がかかるのか」「どんな作業をさせていただくのか」を丁寧にお伝えします。
ご了承いただいたのちに作業開始となりますので、ご安心ください。
処分・引き取りの流れは以下の通りです。
- お電話にてご依頼
- 実際に金庫の種類・サイズを確認
- お見積もり
- 処分・引き取り
お電話口では、オペレーターから金庫の大きさ・メーカー・重さ・扉が開くかどうかなどをお伺いします。
「電子レンジ1個分くらいの大きさです」など、大まかにわかる範囲で構いませんので、お知らせください。
金庫の処分・引き取りのお電話は無料で受け付けております。お気軽にご相談くださいね。
▼メールフォームからのお問い合わせもお待ちしております!
金庫の処分方法②購入店で引き取ってもらう
金庫は購入店で引き取ってもらうことも可能です。金庫の販売店は、金庫の処分が難しいことを知っているため、多くの店で金庫の処分を引き受けてくれるのです。
店舗によっては、新しい金庫を購入する際に、古い金庫を下取りしてくれるところもあるので、処分と新しい金庫の購入を同時に検討されている方にはおすすめです。
ただ、持ち込みしか対応しないケースが少なくありません。そのため重たい金庫を自分で持ち出し、店舗まで運ばなければならない可能性も。また店舗がつぶれていたり、移転で遠く離れてしまったなんてことも珍しくありません。
このような場合は、メーカーの他の支店に問い合わせてみるのも良いでしょう
金庫の処分方法③廃品回収業者に引き取ってもらう
不用品の回収業者を探して問い合わせてみるのも一つの手段です。とくに「同時に他の家電・家具も処分してしまいたい」といった場合、大量引き取りで割引してもらえることもあるので、引越しに合わせて一気に処分するなんてケースには特におすすめです。
不用品回収業者に依頼する場合は、金庫引き取り料金の他に、出張費・運搬料・積込料金(階段がある場合)などが別途かかる可能性があります。
また、1点だけ必ず注意していただきたいことがあります。それは無許可で廃棄物の処分を行う不用品回収業者がいるということ。市町村の許可なく不用品の回収を行うのは違法行為です。
環境省からも注意喚起されていますので、依頼する業者はよく見極めましょう。
参考:廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!(環境省)
とくに、格安で回収を受け付けている業者は要注意ですよ。
「不用品を無料で回収します」には注意
「冷蔵庫、テレビなど、ご家庭の不用品を回収いたします〜」というようなアナウンスを流して走る軽トラック、いませんか?
「なんでも無料で引取りますよ」などと言っていることも多いですが、要注意!
家に来てもらったら、高額請求をされた!というトラブルも多いんです。
後から「すべて無料ではなくて、古いものは有料です」などと言われて、しぶしぶ払うことに…。そんなのイヤですよね。
不用品回収をアナウンスして回っているトラックは、違法業者が多いのも事実。
もし依頼するのであれば、リスクが高いことをふまえて、
作業開始前に、最終的な料金をしっかり確認する
など、自分から積極的に確認していく姿勢が大切です。
金庫の処分方法④リサイクルショップで売る
金庫はリサイクルショップで売れる可能性もあります。近年、出張買取を行うリサイクルショップは増えていますし、大手メーカーの最新モデルの金庫であれば、高額で買取ってくれる可能性もあります。
しかし、年月が経つほど金庫は劣化し、価値が下がります。そのため使用年月が古い金庫の場合、高値での売却は期待できないでしょう。特に20年近く経過している金庫の場合は、買取不可となる可能性が高いです。もちろん解錠ができないもの、破損しているものも、買取・引き取り不可となります。
新しく状態の良い金庫であれば、リサイクルショップで~10,000円くらいの買取価格で売れる可能性があります。しかし金庫の状態や使用年数などに問題がある場合は、リサイクルショップではなく専門業者に処分を依頼したほうがよいでしょう。
金庫の処分方法⑤フリマアプリ・ネットオークションで売る
「金庫を高く売って処分したい」とお考えの場合は、メルカリ・ヤフーオークションなどのネットフリマ・ネットオークションサービスを利用する方法もあります。
ヤフオクでは家庭用サイズの金庫を中心に、業務用の大型金庫なども売買されています。メルカリは手提げ金庫や家庭用金庫が中心で販売されているようです。その他に、楽天のラクマなどのフリマアプリもあります。
フリマアプリやネットオークションは、出品するのに手間がかからずカンタンというメリットがある反面、個人間取引のトラブルが発生するリスクがあります。
また金庫の発送手続きも自分で行わなければならないため、大きな金庫の場合は非常に手間がかかります。
【ネットで売る場合のコツ・注意ポイント】
たとえば、「EIKO」「ダイヤセーフ」「日本アイ・エス・ケイ」などメーカー名を書いておくと、検索されやすく=見つけてもらいやすくなりますよ。
さらに「保証書付き」「キャビネット付き」などの情報もあると、なお良いですね。「傷がある」「カギが開けにくい」などの問題点がある場合は、必ず明記しましょう。
また、金庫は重いので、送料のことも考えておくのが大切!
家庭用の耐火金庫は、30キロ以上するのが普通です。送料込の売値の場合は問題ないかもしれませんが、落札者・購入者が送料を負担する場合、あまり高いと売れにくくなります。
鉄屑、スクラップ屋さんで金庫は処分できる?
不可能ではありませんが、おすすめしません。
耐火金庫には、「気泡コンクリート」という特殊な素材が伝われています。
なので、そのままでは鉄・スクラップ業者では処分できません。
金庫を切断・分解して耐火素材を取り除いてから、処分を頼むことはできますが…。
現実的ではありませんよね。
耐火金庫は粗大ゴミとして処分できない
金庫の処分でまず知っておくべき大事なことは、「耐火金庫は一般ゴミや粗大ゴミとして処分できない」ということ。
たとえば東京都目黒区のホームページには「その他特殊なもの」として耐火金庫は区で収集できない旨が明記されています。(2023年11月時点)
というのも、耐火金庫は特殊な素材を使っているのでゴミとして処理困難なものと分類され、一般の粗大ごみとして回収できないんです。
そもそも耐火金庫として認められるには、日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会によって決められた「火災発生から2時間、金庫内の温度が177度以下」「9.1mの衝撃落下試験に合格」といった基準をクリアしないといけません。
この耐火性能を実現するために、耐火金庫には以下の素材が使われます。
- 気泡コンクリート
- 特殊合金
- スチール
- 鋼材
これらの素材を一般ゴミとして処分するのは難しいため、耐火金庫は自治体の回収対象外になっているケースがほとんどです。
ただ、耐火金庫ではなく携帯できるような手提げ金庫であれば、一般ごみや粗大ごみとして受け付けてもらえることもあるので、一度お住まいの自治体のホームページを確認してみてください。
金庫処分の費用相場
金庫の処分費用は、金庫の重さと設置場所(搬出する方法)で決まります。
金庫の処分費用は30kgでおよそ4〜5万円
金庫の処分費用の相場は、業者によってさまざまです。
一般的に、約30kgの家庭用耐火金庫の処分費用はおよそ2万円ほど。
そのほか、金庫を運搬する料金がサイズにより2〜50万円かかるケースがあります。
そのため一般家庭用の小さい金庫であれば、概算で4〜5万円程度はかかると考えていいでしょう。
ただし、こちらはあくまで目安としての金額です…!
金庫の大きさや重さ、業者さんによって上下するため、やはり現物を見てもらって金額を教えてもらうのをオススメします。
また、実績の少ない業者や金庫に詳しくない業者(不用品回収業者など)は、適正な金額を提示できないことも多いです。
ごく一部ではありますが、廃棄物処理法に違反している事業者の中には、「数千円」などあまりにも安すぎる金額で処分を受け付けているようなケースがあります…。
必要以上にお金を取られるリスク、また明らかな違法業者に依頼してしまうことを避けるためにも、処分を依頼する際は、実績のある金庫の専門業者を選びましょう。
階段を使う場合は別料金に
金庫の設置場所が2階以上の場合は、処分費用とは別に運搬料金がかかる場合があります。 重い金庫を階段を使って運ぶ必要があるほか、専用の機械を使用する場合があるためです。
たとえばエレベーターの無い建物の場合、金庫の運び出しには大人3〜4人が必要になるケースがあります。
さらに業務用の大きな金庫の場合は、重さが1トン以上になる金庫も。
重い金庫を階段で運び出すことはかなり難しく、リフトを使用して運び出すのが一般的です。
このような場合、どうしても作業スタッフや機材の準備にかかる料金が上乗せされてしまいます。
金庫の処分費用は、条件によって金額が上下する可能性があるため、やはり実物を見て細かく見積もりを取ってもらうのがオススメです。
「うちの金庫、いくらで処分してもらえるんだろう?」と不安な方は、ぜひ一度金庫110番へお見積もりをご依頼ください。
金庫110番では【基本回収料金+金庫処分費用】で金庫処分を受け付けております。
設置場所によってこちらに運搬費用が追加される場合もございますので、お電話にてオペレーターにお申し付けくださいね。
お電話口では金庫の大きさと種類、メーカー名をなどをお伺いします。
ご存知の範囲で構いませんので、ご準備いただけるとスムーズです!
金庫を処分する前に確認すること
実際に金庫の処分を申し込む前には、次の3つのポイントを確認しておきましょう。
- 「処分」と「買取」はどちらがおトクか
- 金庫のサイズ・メーカー
- 金庫の扉が開くかどうか
古い金庫は処分、新しい金庫は買取依頼がおトク
お持ちの金庫が古くなっているようであれば、まずは処分する方向で検討しましょう。
金庫には耐火性能や防盗性能を担保する有効期限の定めがあります。
一般的には、耐火金庫の寿命は20年。「製造時から20年経つと、性能が20%落ちる」と言われています。つまり火災が起きても、金庫の中身を守ることができなくなるんですね。
そのため古い金庫を売りたいと思っても、買い取ってくれるところがないというのが現実です。
反対に新しい金庫の場合は、売れる可能性があるので買い取ってもらう方向で考えるといいでしょう。
以下の金庫は売れる可能性が高い金庫です。
- 年式の新しいテンキー式の金庫
- 指紋認証機能付きの金庫
金庫のサイズ・メーカーを確認しておくと手続きがスムーズ
金庫の処分費用は、サイズや重さによって引き取りに伺う人数で変わってくるため、金庫の大きさや重さ、メーカー、型番を把握しておくとスムーズです。
そのためお問い合わせの際は、まずお持ちの金庫の高さ・幅・奥行きを確認しましょう。実際にメジャーで測ってもいいですし、金庫の型番で検索して調べる方法もあります。
オススメなのはスマートフォンで「金庫の写真を撮る」こと。業者さんにメールでカンタンに送れるので、とても便利です。
また、金庫の重さも要確認です。重量・メーカー・型番は、金庫に記載されている場合が多いので、金庫の側面などを確認してみてください。
ちなみに、100kgを超えるような大きな業務用金庫だと、回収や持ち運びに機械が必要になることも!
追加で運搬料金が発生することもあるので、事前に金庫の情報を業者さんに伝えておくことが重要です。
金庫が開くか確認し、中身を空にする
金庫は中身を空にした状態でないと処分対応ができません。
処分の際は、金庫の鍵と扉を開けて中が空っぽの状態で依頼しましょう。
オークションやリサイクルショップなどで売る際も、中に何が入っているかわからない状態で手放すことはできません。
もし「金庫が開かない」「ダイヤル番号がわからない」という場合は、金庫の鍵開け業者に「開錠処分」を依頼する形になります。(開錠処分:金庫を開錠した上で処分引き取りをおこなうこと)
処分予定の金庫が開かない場合は、開錠も同時に行ってくれる業者に依頼しましょう。
金庫110番でも金庫の引き取りと開錠を受け付けています。
「番号が思い出せない」「なんだか面倒だから、手っ取り早く処分したい」という方は、お気軽にお電話いただければと思います。
ご相談無料で受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
▼メールフォームはこちらから
金庫の寿命は20年。古い金庫は処分しよう
耐火金庫には、「気泡コンクリート」という素材が使われています。
この気泡コンクリートには水分が含まれているので、火災が起きても、この水が金庫の中野の温度上昇を抑えてくれるんですね。
でもこの水分は、20年~30年もすると自然に気化=蒸発してしまうんです。
水分がなくなると、耐火性能も落ちていきますよね。
そのため、耐火金庫の耐用年数は20年程度、ということになっているんです。製造から20年を超えている金庫は処分し、買い換えることをオススメします。
なお、金庫110番では金庫の販売も承っています。
割引料金でご案内いたしますので、買い替えを検討されている方もお気軽にご相談くださいね。
まとめ
金庫は粗大ゴミとしては処分できない場合がほとんどです。
- 新しい金庫は買取してもらえないか検討
- 古い金庫は引取先を探して処分する
という方向性で進めるのが良いと思います。
処分はいろいろな業者に頼むことができます。ですが、やはりオススメは金庫の専門業者です。
その理由は、金庫の正しい処分方法、金庫の価値、金庫の構造などがわからないと、適正な処分がむずかしいからです。
金庫に慣れていない業者は、処分費用や運搬費用、処分に必要な人手や時間などを、しっかりと見積もることができません。
そうなると、結果的にあなたが損をしてしまう可能性が否定できないのです。
実績の多い、信頼できる金庫の専門業者であれば、しっかり納得できる処分をしてもらえます。
「適正な価格で金庫の処分をしたい!」「失敗したくない!」という方は、いちど金庫110番にご相談下さい。
ご相談・お見積りは無料ですので、お気軽にお問い合わせくださいね。
この記事を監修した金庫の専門家
2023.11.17更新
宮本 信志(みやもと しんじ)
金庫処分には料金がかかります。新しい金庫や指紋認証式金庫は値がつくケースもありますが、基本的には処分・引き取りを依頼する方向で考えましょう。条件付きでゴミに出せる地域もあるため、お住まいの自治体ホームページを確認してみてくださいね。